風に吹かれながら悠々と泳ぐこいのぼりを楽しむ家族連れ=松江市八雲町日吉、日吉親水公園
風に吹かれながら悠々と泳ぐこいのぼりを楽しむ家族連れ=松江市八雲町日吉、日吉親水公園

 松江市八雲町の空に今年も黒、赤、青のこいのぼりが泳ぎ始めた。地元住民グループが中心部を流れる意宇川の両岸にワイヤを渡して130匹を設置し、6月10日まで掲揚。「八雲ゆう游(ゆう)こいのぼり」と銘打った恒例のイベントが23日、河岸公園であり、親子連れなどが風を受けて悠々と泳ぐこいのぼりを楽しんだ。

 一時途絶えた意宇川のこいのぼり掲揚は、町出身者でつくる町おこし団体「八雲ゆう人会」(15人)が2015年に復活。イベントも新型コロナウイルス禍に伴う中止を除き、毎年開いている。

 川の両岸に長さ70メートルのワイヤを3本渡し、市内外から寄贈されたこいのぼりのほか、地元の子どもたちが模様を描いた手作りのものも掲揚。

 イベント会場の日吉親水公園は、写真を撮る家族連れや、こいのぼりも泳ぐ空に向かってシャボン玉を飛ばす子どもたちの歓声が響いた。八雲小学校「八雲スカイバンド」の吹奏楽演奏、紙芝居作家よしとさんの紙芝居もあった。

 家族3人で訪れた市立大庭小学校4年の荒川小夏さん(9)は、色や模様の鮮やかなこいのぼりを見上げ「わくわくする」と笑顔を見せた。

 八雲ゆう人会の石原泰仁会長(37)は「ゆったりと泳ぐこいのぼりを見て、和やかな気持ちになってもらえたらうれしい」と話した。(青山和佳乃)