出雲市斐川町併川の万九千神社で6日、地酒と食を楽しむ祭典「大なほらひ」が4年ぶりに開かれ、家族連れら多くの人が訪れ、新酒や手打ちそばを味わい、出雲神楽を楽しんだ。
新型コロナ禍で19年を最後に開催されていなかった。万九千神社は神在月に出雲に集まった神々が最後に立ち寄って縁結びや農事などの話し合いを締めくくり、宴の直会(なおらい)を開くとされる。春祭りは日本酒の繁栄や飲食業の振興を願い、2016年に酒造業者や農業関係者ら有志が約60年ぶりに復活させた。
神事の後、鏡開きをして直会が始まった。出雲の4蔵元の新酒が振る舞われ、焼きそばやネギ焼き、かき氷といった飲食12店が出店。来場者は出雲神楽や子ども向けのショーを楽しんだ。
家族4人で訪れた花井清人ちゃん(3)=松江市西嫁島2丁目=は「出雲神楽が好き。かき氷とたい焼きがおいしかった」と笑顔だった。(藤原康平)