53年ぶりに展示される荒川亀斎直筆の「灯ろう意匠図」(上から3番目)=松江市宍道町東来待、来待ストーン
53年ぶりに展示される荒川亀斎直筆の「灯ろう意匠図」(上から3番目)=松江市宍道町東来待、来待ストーン

 【松江】宍道湖に浮かぶ嫁ケ島が国登録記念物に登録されたことを記念したミニ企画展「嫁ケ島の石造物」が、松江市宍道町東来待の来待ストーンで開かれている。明治後期に島に建てられた来待石灯籠の意匠図など、石に関わる資料が並ぶ。6月28日まで。

 島の中心部にある石灯籠は1903年に建てられ、高さ10尺(約3メートル)。デザインしたのは松江生まれの彫刻家荒川亀(き)斎(さい)(1827~1906年)で、直筆の意匠図を展示している。一般公開は53年ぶりという。

 27年発行の非売本「華表(かひょう)美談(びだん)宍道湖嫁島」は、鳥居が寄進された経緯を記載。市在住の切り絵作家陶山広之さんが嫁ケ島を表現した作品6点も目を引く。

 同館の古川寛子学芸員(44)は「嫁ケ島の魅力を再発見してほしい」と話した。

 午前9時~午後5時。火曜休館。一般390円、小中学生190円。

      (金津理子)