2016年施行の改正公選法で、選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられた。これに伴い、学校で行われるようになったのが「主権者教育」だ。主権者として議論する文化は根付くのか。学校教育の課題について、2人の識者に聞いた。

作家・場平野啓一郎さん

▽ルール作る経験必要

 生徒会、本来は学びの場

 ―日本の学校現場での主権者教育について、どう評価していますか。

 「完全に失敗していると思います。権利とは何かについて、フランス革命などの歴史を通して学ぶことはしますが、自分たちが政治的な主体として実践しなければならないということに、全く結び付いていません」

 「例えば、人権についても権利として教えるのではなく、『相手の気持...