舞台に設けられた高さ10メートルのステージは「サーカスの華」の登場を待っていた。つり下げられたブランコに飛び乗った男女。ステージの端から端へと自由に舞う姿は圧巻だ。
両端のブランコは振り子のように左右を行き来し、1人が空中に飛んで、もう一人のキャッチャーの両手をつかむ。逆さになって揺れたり、1回転したりして飛び移る姿に息をのむ。
一体、何度練習したのだろうか。1人が飛んでいる時に、別の1人が絶妙なタイミングでブランコのバーを振り下ろし、そのバーに見事に移動した。一瞬のミスも許されない。絶大な信頼関係があってこそだ。
演じるのはチリ、イギリス、ブラジル、オーストラリア出身の6人。マルコさん(28)は「観客からの声援が力になる」と話し、レイナルドさん(28)は「子ども時代に戻るかのように楽しんでほしい」と呼びかける。(文・井上雅子、写真・森山郷雄)
公演は7月17日から9月18日まで(毎週木曜と7月19日、8月30日、9月6日は休演)、松江市学園南1丁目の旧島根県立プール跡地広場で。前売り入場券は大人3千円、子ども(3歳~高校生)2千円。当日は各500円増し。問い合わせはポップサーカス松江公演事務局、電話0852(67)7960。