江津市最大の夏祭り「江の川祭」の新たな見どころをつくろうと、江津工業高校(江津市江津町)の生徒が木製ちょうちんを製作した。内部にLED電球を入れ祭り前日の8月15日、当日の16日に会場となる江津市江津町のパレットごうつの屋外エリアで点灯させるほか、恒例の市民パレードでは参加者に持ち歩いてもらい、光で祭りを彩る。 (村上栄太郎)
昨年は大雨で花火大会が延期され、市民パレードが中止されたことから、天候に左右されない試みの一つとして江津青年会議所の祭委員会が初企画。ものづくりを通じて地域活動に関わる江津工高に、ちょうちんの設計や製作を依頼した。
木製ちょうちんは高さ44センチ、縦横は22センチある。デジタル技術で設計し1個当たり側面や柱など部品15種類を使用。毎年の使用が前提で組み立てやすく強度がある上、解体や保管も容易にするため、結束バンドで接合する。12日夜に会議所メンバー9人と江津工高生徒6人が、同校に集まりレーザー加工機で切り出された各部品を組み合わせ、50個を完成させた。
祭委員会の谷口康太委員長(34)は「高校生の技術の高さに驚いた。光を通して明るいまちのイメージにしたい」と話し、江津工高3年の藤代洸之介さん(17)=江津市都野津町=は「思い出深い祭りの盛り上げに関われてうれしい。江津工高の魅力に気付いてもらう機会にもなってほしい」と願った。
江の川祭は、8月16日にあり、5千発の花火や市民パレード、ステージイベントなどが予定される。