島根県海士町の高校生けん玉プロプレーヤーが企画した、けん玉の交流イベントが23日、同町海士の隠岐神社などであった。世界的なけん玉選手が集まり、参加した約100人を巧みな技で驚かせ親睦を深めた。 (鎌田剛)
「AMA OKI ISLANDS TOUR(アマ オキ アイランズ ツアー)」と題したイベントで、カナダのプロチーム「Terra Kendama(テラ ケンダマ)」に所属する隠岐島前高校3年の中尾美澄さん(18)=大阪府出身=が企画。
29、30の両日、広島県廿日市市であるけん玉ワールドカップ出場のために来日した選手に声がけし、旅費など経費の一部を協賛企業から集めた。
カナダ、フランス、ドイツ、スイスと日本の選手計12人が来場者にけん玉の基礎を教えたり、身ぶり手ぶりを交えて技を競ったりして交流を楽しんだ。けん玉を使ったじゃんけんやレベル別に一発技を競う勝ち抜き戦で盛り上がった。
神社の拝殿内では中尾さんも加わって音楽に合わせてパフォーマンスを披露。選手たちは目にも留まらぬ速さで剣先や玉を動かす小技や、豪快にけん玉を振り回す大技を次々と繰り出したほか、兄弟選手2人によるシンクロ技も見事に決めて参加者を沸かせた。
日本を代表するプロのコンビ「ZOOMADANKE(ず~まだんけ)」の児玉健さん(43)は「大人も子どもも関係なしに楽しめるイベントになった」と喜び、Terra Kendamaのリーダーで、中尾さんとは長年の知り合いのロッドさん(35)=カナダ・バンクーバー在住=は「ミッスー(中尾さん)が企画したので喜んで参加した。この島は上手な子が多い」と話した。
島根県隠岐の島町から参加した五箇小4年の山口瑛大君(10)は「今まで見たことのない技がすごかった」と驚いた。中尾さんは「地元に恩返しをしたいと思って企画した。たくさんの人が来て無事に終わり良かった」と笑顔だった。