一本ずつ手作業でささ巻きをつくる社員ら=雲南市吉田町吉田、吉田ふるさと村
一本ずつ手作業でささ巻きをつくる社員ら=雲南市吉田町吉田、吉田ふるさと村

 【雲南】雲南市吉田町吉田の第三セクター・吉田ふるさと村で、ささ巻き作りが本格化した。ササの香りに包まれた作業場で社員らは、一本一本手際よく包んだ。

 島根県東部を中心に、月遅れの端午の節句に子どもの健やかな成長を願ってささ巻きを作る風習がある。吉田ふるさと村では30年以上前から市内産のササの葉と、県内産の米粉を使用した団子で生産するという。今年は5月下旬に新ササを用いた加工を開始した。

 1日は午前8時から10人ほどの社員らが、団子作りとササの葉で巻く作業を行った。スタッフは串に刺した団子を、一本一本丁寧に青いササでくるんだ。今年は前年並みの約3万本を月末までに生産する予定。

 吉田ふるさと村農産加工部取締役部長の堀江祐輔さん(44)は「季節を感じられる伝統食。多くの方に楽しんでもらいたい」と話した。県内一部のスーパーに出荷するほか、吉田ふるさと村のウェブサイトでも販売する。

      (広木優弥)