先払いの豪快な舞を先頭に練り歩く国府尾神社の氏子たち=島根県隠岐の島町港町
先払いの豪快な舞を先頭に練り歩く国府尾神社の氏子たち=島根県隠岐の島町港町

 【隠岐の島】島根県隠岐の島町西町、港町の両地区にある7神社の例大祭が25日、始まった。楽隊や裃(かみしも)姿の氏子が列を組んで各地区から神輿(みこし)を担いで当番の御崎神社に分霊を仮安置した。26日午前には7神社合同の神幸祭があり、200人を超える楽隊や氏子の行列が大神輿を担いで両地区を練り歩く。

 西郷地区の中心部を流れる八尾川で船を使った祭礼が明治中期に地区を歩く形式に変化したとされる。本祭は2年に一度だが、新型コロナウイルスの影響で前回は規模縮小しており、従来通りの祭りは4年ぶり。

 港町にあり、山城跡の一部として注目される国府尾神社では350段以上ある急傾斜の石段を氏子が上がり、例大祭に臨んだ。神輿を担ぎ、鬼の面を付けた先払いを先頭に約60人が地区内を回り、午後5時半に御崎神社に到着した。夏の訪れを告げるはやしを聞き、多くの住民が軒先で行列を見守った。

 楽隊の一員として小太鼓をたたいた西郷中1年、森凌冴(りょうが)さん(12)は「腕がきつかったが、明日も頑張りたい」と汗を拭った。(鎌田剛)