だんじり舞を奉納する子どもたちと担ぎ手の男衆=島根県隠岐の島町東町
だんじり舞を奉納する子どもたちと担ぎ手の男衆=島根県隠岐の島町東町

 【隠岐の島】島根県隠岐の島町東町で28日、江戸後期から続く御碕神社の祭礼「宇屋だんじり舞風流(ふりゅう)」が6年ぶりにあり、男児4人を乗せたみこしを男衆が担いで地区を練り歩いた。

 祭礼は1803(享和3)年、御碕神社の遷宮に合わせて奉納したのが始まりで、町の無形民俗文化財に指定されている。3年に1度行われてきたが、新型コロナウイルスの影響で延期が続き、今年、初奉納から220年という節目に開催が実現した。

 御碕神社での祭事の後、先払いや楽隊、みこしを担ぐ70人の隊列が、宇屋川沿いに西郷湾へ向かって住宅街を練り歩き、5カ所でだんじり舞を披露した。みこしの上に乗る台乗(だいのり)の男児が太鼓を打ち鳴らして「ヨーサイタ、チョーサイタ」とかけ声をかけると、担ぎ手の男衆16人がみこしを上下、左右に揺らし、沿道に集まった人たちが歓声を上げた。

 台乗を務めた磯小学校5年、宮西和人君(10)は「疲れたけど、みんなと一緒に太鼓をたたき、うれしかった」と話した。(鎌田剛)