改修が決まった旧美又信用購買販売組合事務所=浜田市金城町追原
改修が決まった旧美又信用購買販売組合事務所=浜田市金城町追原

 空き屋となっていたJAしまねの旧美又信用購買販売組合事務所(浜田市金城町追原)が、全国のメディア関係者らが集う合宿拠点に生まれ変わる。29日に関係者が集まり、改修前最後の内覧会があった。

 建物は1937年竣工の木造2階建てで、延べ床面積は約200平方メートル。JA前身の産業組合時代の、桜をかたどった組合のシンボルマークなど建築当時の趣が残っている。2006年ごろまでJAしまねが事務所とし、地元企業の利用を経て空き屋になっていた。

 建物を保存活用しようと、大学やメディア関係者らで作る一般社団法人日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)が購入。国の助成金やクラウドファンディングを活用して秋以降に修繕、改修工事をする。

 地域取材に訪れたメディア関係者の活動、合宿拠点としての利用を想定。地元住民への開放も検討する。

 内覧会には地元住民や関係者ら約40人が参加。JAしまねいわみ中央地区本部の佐々木豊本部長は、取り壊しを懸念する声が多数あったとし「次につながる利活用をしてもらいありがたい」と感謝。JCEJメンバーで島根県立大の田中輝美准教授は「地域に愛された建物を残し、親しまれる施設にしたい」と話した。

(中村成美)