多様なカップルの写真を見る来場者=松江市殿町、島根県民会館
多様なカップルの写真を見る来場者=松江市殿町、島根県民会館

 多様なカップルの婚姻の現状を紹介する「私たちだって”いいふうふ”になりたい展」が2日、松江市殿町の島根県民会館で始まった。同性婚の法制度や、同性カップルらが抱える悩みを伝えるパネルを通して、来場者は当事者の思いを感じている。3日も。

 LGBTQ(性的少数者)の理解推進に取り組む特定非営利活動法人カラフルブランケッツ(大阪市)が主催。性的少数者カップルを婚姻相当とする「パートナーシップ制度」が島根県で10月に導入されるタイミングに合わせた。

 同性婚が認められないことで生じる「生殖医療が受けられない」「病院での手術同意ができない」「遺産の相続権がない」といった事例を掲示。当事者の「特権を求めているわけではなく異性愛者の人たちが生まれながらにして持っている権利が欲しいだけ」という思いが書かれたパネルも展示する。

 ゲイ、トランスジェンダーなどさまざまな立場のカップルがパートナーに宛てた手紙も並び、当事者の思いを知ることができる。

 島根で多様な性の理解を呼びかける島根レインボーパレード実行委員会代表の佐藤みどりさん(35)は「同性が対象でも愛の形は変わらないという思いを肌で感じてほしい」と話した。

 3日は午前9時~午後8時。入場無料。
(坂上晴香)