設置されたテラスから堀川遊覧船に向かって手を振る関係者=松江市片原町
設置されたテラスから堀川遊覧船に向かって手を振る関係者=松江市片原町

 水都・松江の水辺の魅力を高めようと、民間事業者でつくる協議会が9日から11月末まで、市中心部を流れる京橋川や大橋川など市内5カ所で飲食やクルーズを楽しめる企画を展開する。末次本町の京橋川沿いには150メートルにわたってテラスを設置し、テイクアウトした飲み物などが楽しめる。朝の船上での瞑想(めいそう)体験や夜間のライトアップもあり、水辺の魅力を満喫する3カ月となりそうだ。

 京橋川沿いの親水護岸には幅90センチの木製テラスを並べ、10メートルのベンチを7台設置し、総延長は150メートルとなる。協力する近くの飲食店でテイクアウトした商品を食べたり、休憩したりなど自由に活用してもらう。夜間はライトアップされ川面の美しさがより際立つ。

 このほか、岸公園・伊勢宮港湾・大橋川・朝酌エリアで、さまざまなイベントを開く。朝酌の矢田渡船を使い、大橋川から中海を巡る早朝クルーズも実施予定で、穏やかな水面に浮かぶ船上で瞑想して心を落ち着けるなど趣向を凝らす。

 観光庁の補助事業を活用した取り組みで、地域づくり会社など11社でつくる松江水辺エリアマネジメント協議会が運営。肥後淳平会長は「水辺には朝から夜まで見どころがある。自由にゆっくりしたり、飲食したりしてほしい」と話している。終了後は効果を検証し、継続利用や観光プログラム造成に向けて検討を進める。

 近く、イベントの詳しい日時や場所を記したウェブサイトを開設し、一部イベントの予約も受け付ける。問い合わせは協議会事務局、メールwater.museum.of.japan@gmail.com(片山皓平)