島根県隠岐の島町出身の君ケ浜親方(38)=元関脇隠岐の海、本名福岡歩、八角部屋=が11日、松江市殿町の山陰中央新報社を訪れ、両国国技館(東京都)で9月30日に行われた引退相撲を「島根や隠岐をアピールできた。(地元の人に対して)一番の恩返しになった」と振り返った。
引退相撲には、隠岐の島町民や各界の著名人らが詰めかけ、断髪式などがあった。親方は、激励の意味を込めて大量の塩がまかれる「隠岐古典相撲」の形式で行われた取組に触れ「『いい相撲を取ろう』と気持ちが高ぶった。隠岐の文化を多くの人に見てもらえて良かった」と話した。
断髪式では大銀杏(おおいちょう)が切り落とされ、この日は整った短髪姿で来社。「いずれは丸刈りにしてみたい」と語った。隠岐の島町出身の力士育成については、相撲が好きでやる気がある人の入門に期待を示した上で「大相撲の世界に入る人を増やすことで、地域を盛り上げたい」と力を込めた。
(森みずき)