城郭考古学者の千田嘉博さん(奈良大特別教授)が22日、国史跡・月山富田城跡(安来市広瀬町富田)の魅力について安来市内で講演した。自然の地形を生かした山城で、本丸と二ノ丸の間に堀を築いた構造などを紹介。戦国大名・尼子氏が拠点にした「戦国の城の典型だ」と説いた。
(桝井映志)

 講演要旨は次の通り。

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 月山富田城は日本屈指の戦国時代の巨大城郭で、守りに適した立地といい、戦国の城の典型だ。山の地形を生かした立地は、朝倉氏の一乗谷城(福井市)と共通する。戦国時代にはこれがベストの立地だった。

 富田城は、...