第四章 大冴え(二十七)

 師匠が訪(おとな)いを入れた一軒目は老(し)舗(にせ)らしい構えの家だ。間口こそ広くないが店先に大きな備前壺を置き、大きな老松が活けてある。枝ぶりは威...