任期満了に伴うJFしまねの役員改選を巡る理事会が14日、松江市内であり、新役員の推薦会議が9日に決めた岸宏会長を外す改選案を無効とし、推薦会議を開き直すことを決めた。一部の推薦会議メンバーは、岸会長らによる不当介入だと反発している。 

(古瀬弘治、曽田元気)

 

 JFしまねの定款では、地区代表者ら10人による推薦会議で新役員案を決め、会長に報告。会長が総代会(定数120人)に提出し、承認を得ることになっている。

 関係者によると、岸会長を外した20人の役員案を決めた推薦会議に対し、岸会長が一部の候補者の承諾が文書で取れていないことを問題視し受理しない考えを伝えていた。

 14日の理事会では、岸会長らが30日の総代会には、新役員の議案を提出しない方針を説明した。推薦会議を再度開いて役員案を決めた上で、新役員案を諮る総代会は別途開く見通しだ。

 これまでJFしまねの運営上の不手際を指摘し、岸会長を相手取った訴訟代理人の岡崎由美子弁護士は、定款に基づく手続きが覆される事態に「定款によれば、役員改選に関わる推薦会議の決定について、岸会長やJF側に拒否する裁量はない」と主張。また推薦会議で最終的に岸会長を外す案を支持した大野賢造議長(大田)は「会長や理事会の決定でやり直しになるのであれば、推薦会議の意味がない」と話した。

 一方、水産業や水産団体の運営に詳しい鹿児島大水産学部の佐野雅昭教授(水産経済学)は「定款に『承諾を得ておかなければならない』とあるのであれば、文書で提出すべきで、提出されていない状況では、組合側も受け取れずに差し戻しになる」との見方を示した。

 一連の問題では、定款に基づく対応をJFしまねへ指導するよう推薦会議が島根県に対して要請。県はJFへ経緯説明を求めている。県の染川洋水産課長は、JFからの回答がない段階では「県として言う立場にない」と話した。