学校での新聞作りについて意見交換する参加者=松江市殿町、山陰中央新報社
学校での新聞作りについて意見交換する参加者=松江市殿町、山陰中央新報社

 教育に新聞を生かす「NIE」の秋季セミナー「新聞作りで深める学び」が18日、松江市殿町の山陰中央新報社であった。島根県内外から教育、新聞関係者22人が対面とオンラインで参加。日本新聞協会NIEアドバイザーで松江市立義務教育学校玉湯学園の伊藤雅美講師が実践を基に、新聞作りを学習に取り入れる良さやポイントを紹介した。

 伊藤講師は新聞作りの長所について、学習や活動の振り返りができる▽考えを相手に伝える文章力、紙面を活用する構成力が向上する▽写真や図表などの表現方法があり、文章が苦手な子どもにも対応できる▽目的に応じてサイズを選べる-と説明した。

 日直の2人がクラスの出来事を中心に発行する「学級毎日新聞」、学習内容をコンパクトにまとめる「はがき新聞」の取り組みを紹介。「続けると、文章が苦手な子の書く行数が増えたり、自主的に紙面計画を立てる子が出てきたりと変化が見えた。取り入れやすい方法や頻度で継続することが大事だ」と呼びかけた。

 浜田市立旭中学校の正田裕子教諭は「新聞は自分の考えを持ち、深めることができる教材だとあらためて思った」と話した。

 セミナーは、NIEに取り組む教員でつくる自主研究組織「島根県NIE研究会」が主催した。(清水由紀子)