第五章 飛ぶ鳥(四) 「どら蔵が一々口を挟むから、いつもより手間取っちまったわえ」 「よう言う。おれの意なんぞほとんど汲(く)んでくれへんかったくせに。それは好きやから手許に置いときたい...