安来市広瀬町比田地区産のもち米を使った平餅が2年ぶりに復活した。高齢化で解散した地元住民グループの取り組みを引き継いだ松江市内の企業が、今年春のちまき作りに続いて乗り出した。住民約10人を短期雇用して1日から正月向けの製造に励んでいる。
企業は、高齢者施設向け給食サービス業・忠光フードサービス(松江市浜乃木3丁目)。田辺亮社長(42)の父が比田地区出身という縁があった。平餅は20日ごろまでに5万個作る。ゆくゆくは市のふるさと納税の返礼品に加えてもらい、通年の事業に拡大したい考え。
同市広瀬町西比田の旧JA比田マーケットの建物を借りた作業場で、3日も住民たちが杵でついた餅の形を整えた。近くの上廻芳和さん(79)は「比田の食文化をつなぎ、お客さんに喜んでもらえる」と復活を喜んだ。
40個(1・6キロ)にきな粉付きで送料込み4900円(送料なしは3900円)。注文は20日まで。問い合わせは忠光フードサービス、電話0852(67)7818。(桝井映志)