ヒマワリに囲まれて笑顔を見せる田口裕一郎さん=出雲市斐川町出西
ヒマワリに囲まれて笑顔を見せる田口裕一郎さん=出雲市斐川町出西

 父の日にヒマワリを贈る習慣を定着させようと出雲市斐川町出西の農家、田口裕一郎さん(51)が奮闘している。花に疎い男性にもなじみ深い上に「憧れ」「尊敬」という花言葉があり「お父さんに日頃の感謝を伝えるのに、うってつけ」という。2015年ごろから着目して栽培しており、今夏も20日の父の日を前にアピールしている。(広木優弥)

 5月第2日曜の母の日には、カーネーションを贈って母に感謝する習慣が根付いている。これに対し、6月第3日曜の父の日には定番の花がない。田口さんと同じくヒマワリ、あるいは黄色いバラを贈ろうと呼び掛ける動きがあるものの、定着には至っていない。

 小さい頃から農家になる夢を抱いていた田口さんは、勤務先の倒産を機に12年に新規就農。4年目の15年ごろ、ヒマワリ栽培を始めた。選んだのは花言葉の良さと、圧倒的な認知度があるから。夏を代表する花であり「花に疎いお父さんでも、さすがに名前を間違い子どもを悲しませることはないだろう」と笑う。

 トルコギキョウやラディッシュなどを手掛ける傍ら、ビニールハウス2棟、計6アールで栽培。「切り花1本でも見栄えがし、大きすぎないサイズ」として花の直径が5~7センチほどに育った5、6月に収穫する。ハウス内など環境が整えば、手間が少なく、種まきから約40日で収穫できて、出荷調整がしやすいのも利点だという。

 これまで数度、出雲市内の花き農家とともに、父の日に市長にヒマワリを贈ってPRした。今夏は5月から島根県内のスーパーなどに、カスミソウと組み合わせた花束として出荷している。

 「日持ちがいい」と毎年100本近く購入する熱心なリピート客もいるといい、じわじわとヒマワリを贈る輪を広げている。「父に花を贈る習慣が定着し、その中でヒマワリが選ばれるよう頑張りたい」と意気込んでいる。