消防団員の減少で地域防災力の低下が懸念される中、松江市が小学生の消防教育に力を入れている。市の調査で若年層の6割が団の活動を「知らない」とのデータがあり、団員らによる出張授業や独自作成した副読本の活用を進め、早くから団の役割と必要性を理解してもらう狙いがある。

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 「自分たちの手で地域を守り、恩返ししたい思いで消防団に入りました」。市立義務教育学校八束学園(松江市八束町波入)で8日にあった出張授業。市消防団八束方面団長の竹谷真治さん(54)が、普段はそれぞれ仕事を持ちながら、緊急時には消火活動や救助活動を手伝うといった団員の役割や思いを紹介すると、子どもたちが神妙な表情でうなずいた。

 出張授業は...