津波が押し寄せた石川県珠洲市宝立町の沿岸部=4日午前
津波が押し寄せた石川県珠洲市宝立町の沿岸部=4日午前

 ■被災地に出発
 石川県珠洲市と姉妹都市関係にある松江市は現地の被災状況の把握を目的に防災専門官ら職員3人を派遣。レトルト食品やカップ麺、飲料水、簡易トイレ、おむつなどの支援物資を積んだ1トントラック1台とともに被災地に向かった。

 市は派遣職員からの報告を基に、防寒対策用品などの追加物資や、保健師、土木技師らの追加派遣を検討する。市民新年賀会のあいさつで上定昭仁市長は「被災地が一日も早く穏やかな生活が取り戻せるよう、最大限の支援をしていきたい」と述べた。

 日本赤十字社鳥取県支部は、鳥取赤十字病院の医師や看護師ら8人で構成する救護班を石川県に派遣した。7日まで活動する。けが人の治療や避難所の巡回診療、病院業務の支援などを想定している。出発式で同病院外科部長兼救急部長で班長の山代豊医師(59)が「被災地での活動の道しるべとなるよう、災害救護に全力を尽くしたい」と決意を表明した。

 島根県警機動隊などで構成する広域緊急援助隊の25人が石川県に出発し、4日夕に金沢市に到着した。5日朝から被災地で活動する。期間は調整中という。

 ■義援金
 鳥取県は県庁の本庁舎など県内8カ所に募金箱を設置。設置式で平井伸治知事は「避難生活を強いられたり、家屋が倒壊したりして暮らしの場を奪われた悲惨な状況を全国民の手で支援していかなければならない。多く方の協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 益田市も募金箱を市内25カ所に設置。市危機管理課の堀本剛課長は「被災者が一日でも早く日常生活に戻れるよう益田市民の思いを伝えたい」と話した。

 ■救援物資
 出雲市総合ボランティアセンター(出雲市松寄下町)は救援物資の受け付けを開始。おむつとウエットティッシュを持参した出雲市荻杼町の運転手山岡能成さん(50)は「北陸に3年間、仕事で住んだだけに心が痛む。少しでも力になりたい」と話した。生理用品・おむつなどの4品目に限り、5日まで募る。数量確認のため、センターへの事前連絡が必要。電話0853(21)5400。