ウェブサイト「エシカル就活」。取り組む社会課題で掲載企業を検索できる
ウェブサイト「エシカル就活」。取り組む社会課題で掲載企業を検索できる
「エシカル就活」を開設したアレスグッドの勝見仁泰さん(右から2人目)たち(同社提供)
「エシカル就活」を開設したアレスグッドの勝見仁泰さん(右から2人目)たち(同社提供)
ウェブサイト「エシカル就活」。取り組む社会課題で掲載企業を検索できる 「エシカル就活」を開設したアレスグッドの勝見仁泰さん(右から2人目)たち(同社提供)

 国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献が社会で求められる中、再生可能エネルギーなどに真剣な企業と、就職活動する学生を結ぶウェブサイトが誕生した。仕事を通じた社会課題の解決を志す学生の選択を支え、理念を共有する人材が欲しい採用側にも応える。現役大学生たちが開設し、新しい就活の形を提案している。

 5月開設の「エシカル就活」で、学生が無料登録できる。「倫理的」を意味する英語「エシカル」を名前にした。業種や地域から企業を検索するサイトと異なり、気候変動や貧困問題、環境保全など、取り組む社会課題で探せる特徴がある。

 企業情報を掲載する前には、事業活動が〝やっているふり〟かどうかを見極めるため、面談などの審査を経る。企業がこぞって「SDGsに注力」とうたう昨今だけに、本気度を重視している。

 サイトを開設した企業「アレスグッド」(東京)の代表取締役は、高千穂大4年の勝見仁泰さん(22)。仲間と昨年創業した。気候変動対策の強化を訴える中で「就職後は続けられない」との葛藤を抱える周りの学生を見てきた。サイトの準備に加え、賛同企業と就活イベントを開いてきた。

 掲載企業の一つ、丸井グループは、2030年度までに事業消費電力の100%再生エネ化を目指すなど、経営理念に「持続可能な社会と地球環境」を掲げる。就活生にもアピールしてきた。

 「ファッションビルの会社」とのイメージが強く、多様な学生との接点が生まれにくかった。採用課の梅渓祐紀恵さんは「エシカル就活を通じ、社会課題を軸に思いを共有する学生との出会いを広げたい」と期待する。

 勝見さんは「新型コロナウイルス感染拡大で社会が激変し、多くの学生が仕事を通じ一体何をしたいのかを見つめ直した。気候変動などへの関心の高い人材が入ることで、企業の体質も変わっていく」と語った。

 

企業は本気が必要

 採用コンサルタントの谷出正直さんの話 環境問題への取り組みを重視して就職活動に臨む学生は前から一定数はいた。近年では世界的に相次ぐ気象災害などを背景に、SDGsへの貢献を指標に企業を選別する就活生が増えている。企業が優秀な人材を採用するには、うわべのアピールでなく、本気の事業展開が必要となってきている。