益田市匹見町の匹見女性消防団(大久保純子代表、9人)が21日、同町紙祖の匹見高齢者コミュニティセンターで地域食堂「ひなげし食堂」を開設した。住民が触れ合う居場所づくりを狙いに参加費100円で、炊き込みご飯や豚汁、酢の物を提供。来場者約40人が味わい、会話を楽しんだ。(中山竜一)
新型コロナウイルス禍で地域の会合が減ったことから「地元の人たちが顔を合わせる機会を設けよう」と昨年2月、団員から声が上がったことがきっかけ。65歳以上の元女性消防団員3人も加え、12人で地域食堂を立ち上げた。
島根県社会福祉協議会の助成を受け、そろいのTシャツや消毒液などを準備。消防団の出動手当を材料費に使い、匹見上地区内の元組、野田、石組、小原、七村の51世帯にチラシを配って来場を呼びかけ、60食分を用意した。
5集落の人口は昨年11月末現在で81人で、高齢化率は70・3%と益田市全体(39・3%)を31ポイントも上回っている。
参加者は「おいしいね」「元気じゃったかね」と語り合い、笑顔の輪が広がった。友人4人で訪れた籾田(もみだ)悦子さん(77)=匹見町紙祖=は「地元住民が集まり、顔を合わせる場があるとやはり良い。食事もおいしかった」とほほ笑んだ。
ひなげし食堂は今後も町内で開く予定で、大久保代表(64)=同町匹見=は「皆に喜んでもらえてうれしい。次回は3月に匹見下地区か道川地区のいずれかで開き、カレーライスを提供したい」と話した。