茂木派(平成研究会)からの退会を表明した青木一彦参院議員=松江市内中原町、自民党島根県連
茂木派(平成研究会)からの退会を表明した青木一彦参院議員=松江市内中原町、自民党島根県連

 自民党の青木一彦参議院議員(鳥取・島根合区選挙区)が26日、松江市内で記者会見し、茂木派(平成研究会)を退会することを表明した。派閥の政治資金パーティーの裏金事件に触れ、「一番問題なのは派閥とカネの部分。派閥は昭和の産物で、国民の信頼を回復するためにはなくすのが一番だ」と強調した。

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 裏金事件を受け、政治資金規正法の改正が必要で、国会議員本人の罰則を強化するために会計責任者と連帯責任を負わせる「連座制」に関しても議論すべきとの見解を示した。

 茂木派を巡っては、小渕優子選対委員長が25日に退会意向を表明し、離脱者が相次いでいる状況だ。

 青木氏の父親は「参院のドン」と呼ばれた故青木幹雄元官房長官。幹雄氏は故竹下登元首相の秘書で小渕氏の父、故小渕恵三元首相を官房長官として支え、優子氏に目をかけ、後ろ盾となっていた。青木氏は「(退会を他の人に)相談していない」と述べ、小渕氏との連携については「そこまで思いがいっていない」と述べるにとどめた。

 平成研は、故竹下登元首相が旗揚げした「経世会」が前身で、登氏ら3人の首相を輩出。登氏の弟の故亘氏が2018年から約3年間、会長を務めた。

 青木氏は幹雄氏の後継として10年7月の参院選島根選挙区で初当選し、鳥取・島根合区選挙区を含めて当選3回。国土交通副大臣、党国対副委員長などを歴任し、現在は参院自民党筆頭副幹事長を務める。
(白築昂)