1918年、立憲政友会の総裁、原敬を首班とする内閣が成立した。公家でも藩閥の出身でもなく爵位もない。衆院に議席を初めて持つ首相は「平民宰相」と呼ばれ国民から歓迎された。初の本格的な政党内閣は、国民が政治参加を求めた大正デモクラシーの一つの到達点とも言える。
3年後に東京駅で青年に刺され命を落とす。65歳だった。その後は軍部の台頭もあって政党政治は勢いを失っていった。
原は保守政治の原型を築いたとも評価され、今でも人気のある政治家だ。どのように育ち、何を成し遂げたのか。それが知りたくて、盛岡市にある原敬記念館を2023年6月に訪れた...












