「人間の証明」「悪魔の飽食」などのベストセラーで知られる作家の森村誠一さんが、老境の思いをつづったエッセー「老いる意味」(中公新書ラクレ)を刊行した。老人性うつ病のつらい体験なども包み隠さず記した背景には、どんな思いがあったのだろうか。インタビューに書面で応じてくれた。

 「私は小説の中では、悪を懲らしめ、人間の善を書いてきました」。読者に...