
ー 新しい放送会館のオープンから1年がたちました。
3階の展望テラスを一般開放しており、宍道湖を一望することができます。1階の食堂を利用していただけるほか、220インチ、8Kモニターで番組を楽しむことができます。
バスケットボール・男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックのパブリックビューイングなども開催し、地域の交流拠点として定着しています。
ー 新会館は災害に強い構造になっています。
阪神・淡路大震災級の震度7に耐えられる免震装置を取り入れているほか、浸水による影響を受けにくい設計になっています。元日に能登半島地震が発生し、常に放送を出し続けることの重要性をあらためて実感しています。
全国で唯一、県庁所在地に原発が立地しており、有事の際にどう対応するかという点も、松江放送局の課題だと考えています。

ー 3月には島根発地域ドラマを放送しました。
松江放送局の開局90周年企画で、県内の10~20代の皆さんから「未来の自分」に向けた手紙を募りました。
島根で生まれ育った若者の希望や不安、葛藤といった思いからインスピレーションを得て、地域ドラマ「島根マルチバース伝」が誕生しました。
俳優の桜庭ななみさんや佐野史郎さん(松江市出身)をはじめ、地元のキャストやエキストラの方々にも出演していただき、面白く視聴できる作品になりました。
ー これからどのような放送局に発展させていきたいですか。
インターネットで視聴できる番組配信サービス「NHKプラス」が始まっています。
時代の変化に応じてメディアの在りようは変わってきていますが、番組に思いを込め視聴者の皆さまに見ていただくというベースは変わりません。
地域の中で取材して見つけたニュースや番組を全国だけでなく、国際放送を通じて世界に発信できるのがわれわれの強みです。そこにどういった思いを込めて届けるか、という部分を大事にして放送していきたいと思います。


NHKの強みの1つは地域と世界をコンテンツでつなげること。そしてラジオ、テレビ、NHKプラス(ネット配信)と、時代に応じ視聴者のみなさまに最も見やすい形でコンテンツに接してもらえるよう技術開発に努めています。
空間と時間を超えて視聴者のみなさまとつながるコンテンツを生み出すのは人の「思い」です。
豊かな「思い」を大切に。

増田智子=広島県広島市出身(56歳)2022年に現職に就任。
1991年NHK入局。主に番組編成の業務を担当し、Eテレ「0655」「2355」などの番組編成に携わりました。初任地は岡山局で、中国地方は広島局でも勤務したことがあります。広島ではカープ優勝も経験し、スポーツが地域の活性化に資するダイナミズムを実感しました。島根に来て武家茶道と言われる三斎流のお茶を習い、その丁寧な所作に感動しています。
日本放送協会松江放送局HP












