出雲市大津町、出雲商業高校の生徒会が30日にある同市今市町のアーケード街「サンロードなかまち」のイベントにカフェを出店する。生徒は地域を盛り上げたいと、誰もが楽しめるよう「給食」をテーマにし、幅広い世代に商店街へ足を運んでもらう考え。商店街関係者は若者の活躍が地域に新しい風をもたらすと期待している。
サンロードなかまちの商店主でつくる協同組合中町商店会(石橋由行理事長)が、商店街の振興に向けて高校生の意見を聞こうと、ワークショップに出雲商業高の生徒会を招いた。
生徒から給食を提供するカフェをやりたいとの意見が出て、30日に開く「ひなめぐり」での出店を提案。若者のチャレンジの場づくりにつながると考え、店舗を提供し、生徒に企画、運営を任せることにした。
生徒は友人や商店会の組合員から意見を聞き、献立をミートソーススパゲティ、ポテトサラダ、コッペパンに決めた。食器はアルミの皿や汁わんを使い、生徒は給食エプロンを着て、給食の雰囲気を再現する。
25日にはカフェ会場で盛り付けや配膳方法を確認し、本番に向けてイメージを膨らませた。生徒会長の鈴木樹さん(17)は「お客さんに100%満足してもらえる店にしたい。商店街の利用者がいろいろな世代に広がる手伝いができたらうれしい」と話した。
商店会の石橋理事長(59)は「若い人たちが歩くようになれば雰囲気が変わる。出店や何かチャレンジしたいと思ってもらえる商店街にしていきたい」と力を込めた。
給食カフェは30日正午~午後6時、1食300円で150食限定。別売りでデザートも販売する。利益は能登半島地震の被災地に寄付する。
(月森かな子)