「茶の湯の美術館」として知られる畠山(はたけやま)記念館(東京)のコレクションを紹介する企画展「畠山記念館名品展 松平不昧(ふまい)ゆかりの逸品と琳派」が19日、島根県立美術館(松江市袖師町)で始まる。開幕を前に担当学芸員の山本麻代さんに作品の魅力を解説してもらう。

 

 堺の町人で名物茶器を多数所持した油屋(あぶらや)常言(じょうげん)と子の常祐(じょうゆう)が持っていたことから、その名がついた茶入である。油屋親子から豊臣秀吉に献上され、その後徳川幕府などを経て松江藩主・松平治郷(はるさと)(号 不昧)が手にした。

 肩衝茶入とは、...