車両修理で長期運休している観光列車・SLやまぐち号(新山口-津和野駅間)が5月3日に運転を再開する。2年間の運休期間を経て、デゴイチの愛称で知られる「D51形蒸気機関車」が黒煙をはき出しながら力走するおなじみの姿が、ゴールデンウイークを迎える津和野の観光の顔として戻ってくる。
11月24日まで主に土日・祝日を中心に運行する。新山口駅を午前10時54分に出発し、午後1時7分に津和野駅に着く。折り返しは津和野駅を午後4時12分に出発し、新山口に午後6時着の予定。6月は運行しない。
5月3~19日分の乗車券は4月22日午前6時にインターネット、みどりの窓口などで発売を始める。5月25日分以降は乗車日1カ月前に発売する。
運行コストを踏まえ、新山口-津和野の片道料金は、普通車が現行の1700円から2850円、グリーン車は2170円から3670円に値上げする。
JR西日本の蔵原潮中国統括本部長が10日の記者会見で明らかにし、「大型連休に間に合わせたかった。広域観光の活性化へ少しでもお役に立ちたい」と期待した。
2017年11月から山口線を走っていたデゴイチは22年5月、水や石炭を積む「炭水車」の台車に亀裂が見つかった。修繕を施し、試運転に入った後も安全性で不具合が見つかり、運休が長期化していた。現在はディーゼル機関車で代替運行している。
(錦織拓郎)













