石見神楽の人気演目「大蛇(おろち)」の蛇胴(じゃどう)を再利用した小物を集めた企画展が1日、浜田市三隅町古市場の石州和紙会館で始まった。地元の郷土史家、楫ケ瀬孝さん(68)の作品で、赤や紫、緑といった色鮮やかなかばんなど約70点が並ぶ。8月末まで。
楫ケ瀬さんは石州和紙で作られ、公演や練習で痛んだ蛇胴を引き取り、分解して小物を制作。
会場には模様や色合いを生かしたかばんのほか、ブックカバーやティッシュケース、絵はがきなどを並べた。
激しい舞に耐える和紙の丈夫さを生かしたかばんは強度が売り。内側と外側に蛇胴の柄がある華やかな見た目も特徴で、持ち手を三つ編みにするなど手の込んだ仕上がりとなっている。
楫ケ瀬さんは「蛇胴は色やうろこの模様が異なり、いろいろな柄がある。違いを見てもらいたい」と話した。
入場無料で月曜(祝日の場合は火曜)休館。
(陶山貴史)