鳥取県日南町霞(かすみ)、日南町美術館で26日、同町ゆかりのアーティスト3人の作品展が始まった。来館者は作品を鑑賞しながら、古里を思い出すような世界観に浸っていた。5月12日まで。
鬼のイラストを得意とし、「雷彦三」として活躍する三上成彦さんは同町山上出身。愛嬌(あいきょう)がある鬼のイラストとことわざや格言を合わせた「鬼語録」、幼き日の思い出をテーマに家族や友達、学校生活をイラストにした作品66点が並ぶ。三上さんの弟の同級生、近藤仁志さん(71)は「作品を見ると思い出話に花が咲く」と懐かしそうに話した。
日南町生山の江澤園生(そのふ)さんは18年ぶりの作品展。ちりめん細工のこいのぼり、ショウブ、かしわ餅などを糸でつなげたつるし飾り「端午」など約100点を展示する。
岡山県井原市の高橋正志さんは島根県奥出雲町と日南町にまたがる船通山で採れる鏡鉄鉱と、印賀の砂鉄を使用した「備前焼油滴天目茶碗(ちゃわん)」を展示した。斑文としっとりとした光り方が特長で58点が並ぶ。
入館無料。30日は休館。5月3~5日午後1時から三上さんによるトークショーとハーモニカミニコンサートがある。会期中は塗り絵、でんでん太鼓作りとちりめん細工の体験コーナーもある。参加無料。
(藤本みのり)