大田市温泉津町井田、真言宗・高野寺で千本のツツジが見頃を迎え、色とりどりの花と古刹(こさつ)の石段のコントラストが特徴で、参拝客を楽しませている。
高野寺は真言宗の開祖、空海(弘法大師)が814年に開いたとされ、石見霊場の札所の一つ。ツツジは石段脇の急斜面に植わり、住職や住民らが剪定(せんてい)や下草刈りの管理を続け、春を彩る。種類の違いによって順次開花し、現在は赤色の霧島やピンクの久留米といった品種が見頃になった。
5月5日はつつじ祭りが開かれ、護摩供養もある。境内では藤の花や新緑のモミジ、小鳥の姿も楽しめ、増沢寛順住職(67)は「多くの人に心を癒やしてもらえたらうれしい」と話した。
(勝部浩文)