家族以外と会話できない場面緘黙(かんもく)症で自宅に引きこもっていた島根県隠岐の島町の男性が、オンラインゲーム「ポケモンGO(ゴー)」をきっかけに外出できるようになった。不登校を解消し今春、町内のドラッグストアに就職。男性が地元の隠岐養護学校高等部に通った頃、ポケモンGOで付き添った恩師がエールを送る。

 男性は同町下西のウェルネス隠岐の島店の店員で、品出しや清掃を担当する松葉紘生さん(21)。家族以外と話ができない症状がある。中学の特別支援学級に通い、休みがちになった。隠岐養護学校高等部に入学後も5月から不登校になり、学校側から意思疎通が図れなくなった。

 当時、担任だった勝田淳也さん(50)=現松江養護学校教諭=は、松葉さんがポケットモンスターのカードゲームが好きだと保護者に聞いた。そこで、...