短歌 寺井 淳選

子や孫の助けかりるやペンを持つ自分史作り百歳の母 

     松 江 山本 照江

 【評】二句目「かりるや」の「や」は、するやいなやの「や」。ペンという手段を手に入れた母の意気込みが周囲の皆を元気にする。書き上げるまでは、きっと息災で。

「おまんじゅう売り切れました」「まだあります」今日はどちらか気になる看板     出 雲 増田のぼる

 【評】もちろん、売り切れずに自分も求めたいという気持ちなのだが、いつしか、今日もちゃんと売れているか、とJR路...