出雲市大社町杵築東の出雲大社勢溜(せいだまり)で14日、「春の骨董(こっとう)市」が始まった。新型コロナウイルス禍を経て5年ぶりの開催で、県内外から訪れた参拝客や骨董ファンがお目当ての品を探し求めた。15日まで。
氏子らでつくる出雲大社骨董市世話人会が、出雲大社大祭礼に合わせて2000年から開催。コロナ禍で19年を最後に開かれていなかったが、恒例行事の再開を求める声もあり、復活した。
会場には、地元のほか、関西、九州など西日本各地から40店が集まり、壺や皿などの陶器をはじめ、茶道具や人形、木彫り、衣類などさまざまな商品が並んだ。出雲地方で明治期に作られた藍染めのかすりもあり、来場者の興味を引いていた。
松江市北堀町から訪れた塩田美継さん(72)は「昔ながらの骨董市の雰囲気がありとても楽しめた」と満足げで、初開催から関わり、世話人の代表を務める出川弓子さん(74)は「楽しみに待っている人もいて、開催できてよかった」と笑顔で話した。
(佐野卓矢)