船型のポストを手に手紙の応募を呼びかける柴田健治さん=益田市本町、市立歴史文化交流館・れきしーな
船型のポストを手に手紙の応募を呼びかける柴田健治さん=益田市本町、市立歴史文化交流館・れきしーな

 益田市地域おこし協力隊員の柴田健治さん(39)が、月ごとにテーマを決めた手紙文を募集し、市立歴史文化交流館・れきしーな(益田市本町)で展示している。現代の人々の思い」を、歴史文書のように後世へ残したいと願う。5、6月のテーマは「父母への手紙」。6月16日まで募っている。

 柴田さんは、中世に今の益田を治めた益田家の文書が1万点以上現存し、地域の歴史を伝えていることに感化され、企画を立案した。3月にプロジェクトを始め、さまざまな人や地域への感謝を込める「ありがとう」というテーマでは60通の応募があり、同館に展示した。柴田さんは「亡くなった人や遠くにいる人、身近な家族など、届けられなかったり、照れくさくて伝えきれなかったりする思いの受け皿になれたら良い」と話す。

 応募方法は、館内にある便箋に記入し、特設の船型ポストに投函するほか、郵送でも受け付ける。宛先は益田市本町6の8、市立歴史文化交流館・れきしーな「益田文書プロジェクト係」。「父母への手紙」は7月中旬ごろまで順次展示する。

(藤本ちあき)