整形外科とリハビリテーション科がある出雲市今市町のえだクリニックが、地元スポーツチームの競技力向上などのサポートを始めた。これまでけがをした選手の診断や治療をしていたが、理学療法士が定期的に選手たちの状態をチェックし、故障しにくい体作りを共に目指す。
2030年に島根県内を主会場に開催される「島根かみあり国スポ」に向け、地元選手を日常的にサポートしようと、態勢を整えた。
同クリニックには理学療法士や作業療法士などリハビリスタッフが45人勤務。他県でスポーツ強豪校のトレーナーを経験したスタッフもおり、第1弾として過去に国体での準優勝の経験がある中筋グループ(出雲市姫原町)の軟式野球部とサポート契約を締結した。
選手たちのメディカルチェックを行い、腕や足の可動域や筋力などを調べ、今後は毎月1~2回程度、理学療法士が練習場や試合会場に通い、選手たちの状態を見たり、体の動かし方についてアドバイスをしたりする。けがの疑いがある場合はMRI画像の撮影も行い、早期診断につなげ、負傷後のリハビリもサポートする。
高校ラグビーで7度の全国選手権優勝を誇る東福岡高校(福岡県)でトレーナーの技術を学び、スポーツ強豪校でサポートしてきた理学療法士の上野椋平さん(33)は「選手の健康な状態を知った上で普段から見ることがパフォーマンス向上には大切」と話す。中筋グループの久家英雄主将(28)も「負傷者が出ればチームへの影響は大きく、心強い」と期待した。(佐野卓矢)