作品を見る来場者=出雲市多伎町小田、海辺の多伎図書館
作品を見る来場者=出雲市多伎町小田、海辺の多伎図書館

 就労継続支援B型事業所の「みんなのデザイン」(出雲市知井宮町)の利用者が描いた作品を紹介する企画展「並走する嗜好(しこう)」が、出雲市多伎町小田の海辺の多伎図書館で開かれており、色鮮やかな約70点の絵画やデザインが来場者を楽しませている。入場無料。4日まで。

 20代~50代の7人の作品を紹介。作者の趣味嗜好を大切にし、利用者が描きたいテーマを作品にした。アザラシの親子や鶏、猫などの動物を繊細な色使いで写実的に描いた絵画から車や花をテーマにした静物画、反戦デモの様子を描いた社会的な作品まで多彩。段ボール箱のふたの裏面を額として利用し、果物などをデザインしたユニークな作品もある。

 A4~A3サイズで、利用者が約半年かけて仕上げた。訪れた出雲市多伎町口田儀の井原建幸さん(78)は「どれもよく観察している。特にアザラシの親子の絵はほほ笑ましい様子が伝わる」と話した。

 (佐野卓矢)