食料品や日用品などの物資を船に運び込む市職員=出雲市大社町杵築北、大社漁港
食料品や日用品などの物資を船に運び込む市職員=出雲市大社町杵築北、大社漁港

 出雲市が11日、大社町日御碕地区への支援物資を大社漁港(出雲市大社町杵築北)から船で運んだ。

 午前、国土交通省の小型船舶「はくしゅう」に、市が備蓄倉庫に保管していたアルファ化米約1150食分、レトルト食品約560食分、液体ミルクのほか学校給食センターから集めた野菜やパン、紙おむつやウエットティッシュ、マスクなどの日用品を載せ、約25分かけて宇龍漁港(同町宇龍)まで輸送。飯塚俊之市長や市職員ら10人が乗船した。

 市防災安全課の木村公課長は、「海路での輸送を実際にできることが確認できた」と述べた。

 今後は地域の要望を聞きながら、迂回(うかい)路を使った陸路と、海路の両方での配達を検討する。

 崩落した県道の復旧工事が長期化した場合、日御碕地区内の車の走行や調理などに使われるガソリンやプロパンガスなどの燃料の切れ目ない調達が課題になるとみられ、市は安全な輸送に向けて関係機関と調整している。

 物資の輸送とは別に、市は日御碕地区の住民を市街地などに運ぶ交通手段の確保を検討している。(片山皓平)