【大田】国立公園・三瓶山西の原(大田市三瓶町)でユウスゲが見頃を迎えた。夕方に開花して翌朝しぼむ「一日花(いちにちばな)」で、黄色の花が緑の高原を彩る。月末まで楽しめるという。
島根県の「しまねレッドデータブック」絶滅危惧1類に分類される多年草。地元住民グループ「大田の自然を守る会」が三瓶町内の児童の協力を得て毎年植栽し、6500本が広がる。
10日は県主催の観察会があり、訪れた人は雄大な三瓶山を背景に咲く、直径10センチほどの花をじっくりと見入っていた。
観察会の講師を務めた、守る会の伊藤宏会長(81)=大田市大田町=は「1万本を目標に植栽を続け、『日本一のユウスゲ植生地』を目指していきたい」と意気込んだ。
(錦織拓郎)