特殊詐欺の被害防止に向け、県民に注意喚起の電話をかけるコールセンターが松江市殿町の島根県防犯連合会に開設された。被害が急拡大している交流サイト(SNS)型投資詐欺などの手口や相談先を伝える。
来年3月末まで、連合会職員が県警の捜査で詐欺グループから押収した名簿や電話帳を基に県内7千人の固定電話に連絡する。最寄りの警察署や警察相談電話「#9110」に相談するよう呼びかける。
平日午前9時から午後5時20分まで、電話番号0852(61)1101からかける。
コールセンターは県警が2011年から事業を委託して毎年実施。県内の80代女性が、コールセンターから電話があった翌日に予兆電話を受け、警察に通報し犯人逮捕につながった事例があるという。
県防犯連合会の小谷直也専務理事は「防犯情報を耳にしない人に直接声を届けられる機会。最新の手口を紹介し、一件でも多く被害を防ぐ」と述べた。
2024年の県内の特殊詐欺被害額は6月末時点で約3400万円。SNS型投資・ロマンス詐欺が急増しており、被害額は約3億6530万円となっている。(小引久実)