写実的な絵画を鑑賞する来場者=松江市袖師町、島根県立美術館ギャラリー
写実的な絵画を鑑賞する来場者=松江市袖師町、島根県立美術館ギャラリー

 松江市袖師町の島根県立美術館ギャラリーで第44回山陰二紀展が開かれ、個性豊かな絵画や彫刻作品が来場者を楽しませている。29日まで。入場無料。

 山陰で絵画や立体作品などに取り組む山陰二紀会が10月にある公募展を前に毎年開いている。展示では所属作家や高校生を含めた24人の力作約40点を並べる。

 佐田尚穂さんの油彩やテンペラを使った絵画「通り過ぎる秋」は山の中を通る線路や踏切を写実的に描いた作品。光が差し込み道などにまばゆく反射する様子を趣深く描いた。

 周藤豊治さんの立体作品「monkey 1」は約1メートルの鉄製の彫刻作品。なだらかな曲線で形作った作品は、無機質ながらもどこか生命力を感じられる。他にも布や木の板など複数の素材を使ったミクストメディア作品やコラージュ作品など多彩な作品が並んだ。

 高松市新田町から家族で来た会社員篠原秀明さん(64)は「個性豊かな作品たちに圧倒された」と感心していた。

 29日午前10時からは二紀会常務理事の吉岡正人さんの講評会がある。(林李奈)