浜田市浅井町、JR浜田駅の駅前商店街で27日、石見神楽を楽しむ「銀天街どんちっちタウン神楽フェスタ」があった。市内の社中による「エキサイティング大蛇(おろち)」など4演目が披露され、駅前を埋め尽くした見物客が熱い声援を送った。
駅前商店街「銀天街」の出店者らでつくる浜田駅前銀天街協同組合が主催し45回目。昼過ぎから駅前を車両通行止めにして、ステージを設けた。
石見神楽佐野神楽社中が悪狐(あっこ)を退治する「黒塚(くろづか)」で幕を開け、「今日は暑いからさっさと退治しますか」といった独特な掛け合いが見物客の笑いを誘った。西村神楽社中は「恵比須(えびす)」で、5人のえびす様が一斉にタイを釣り上げるしぐさで会場を和ませた。
締めのエキサイティング大蛇では、演出の火花や白煙が漂う中、16頭がステージを降りて客に近づき、全頭合わさり巨大なとぐろを巻いて観客の目をくぎ付けにした。2人の須佐之男命(すさのおのみこと)が次々と16頭の首を討ち取る大立ち回りを見せると、大きな拍手が送られた。
金城中学校3年の吉村淳希(あつき)さん(15)は「大蛇の迫力がすさまじかった。夏の良い思い出になった」と話した。(宮廻裕樹)