8月3、4日に開催される松江水郷祭花火大会の有料観覧席について、同祭推進会議(会長・田部長右衛門松江商工会議所会頭)が、新たに松江市袖師町の国道9号上り線に1人2千円の立ち見席を2日間で2千席(1日当たり千席)設けることを明らかにした。
有料観覧席を巡っては、2023年は最低価格が1人当たり5500円で市民から高額との指摘があった。24年は2500円に下げていたものの、開催直前になってさらに安い席を売り出した格好になる。
23年は無料で、24年は有料にする予定だった国道9号の上り線車道部分の約600メートルに、立ち見のスペースを設置する。指定席はなく、エリア内で場所取りが必要となる。1人当たり90センチ四方のスペースがあり、椅子や敷物を持ち込むことも可能という。

同会議によると、販売を予定していた2万5千席のうち4千席を「調整中」として販売を保留。残る観覧席の前売り券2万1千席の販売数は24日時点で約6割としていた。
今回、新たに2千席を販売することで、販売中の有料観覧席は33席種2万3千席になる。ただ2千円席以外の各席種の席数などは明らかにしていない。
今回設けた2千円席については、国土交通省の道路占有許可を得るため、警備体制の調整や手続きに時間がかかり、1週間前の販売開始になったとしている。
直前に2500円より安価な席を用意した理由について、同会議事務局を務める松江商工会議所の金井寿彦常務理事は「関係各所と調整し、安く観覧できる席を用意した。多様な意見を受け止め、持続可能な水郷祭を目指す」と話した。
(堀尾珠里花)