山陰両県で12日未明から断続的に降った大雨は13日にやみ、各地の避難指示や気象警報は全て解除された。両県の住宅浸水は床上床下合わせて580戸以上に及ぶなど、被害状況が徐々に明らかになった。島根県や雲南市によると、松江、出雲、雲南、美郷の4市町で65世帯が一時孤立し、救助や道路復旧工事が急ピッチで進んだ。 (平田智士)
孤立状態は徐々に解消されたが、松江市と雲南市の一部で残った状態とみられる。
12日に警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令され、中心部の道路や住宅地が冠水した雲南市は、深刻な被害が明らかになった。けが人はなかったが、家屋被害は損壊10戸をはじめ、床上浸水6戸、床下浸水44戸が確認された。孤立集落は市内で15地区54世帯に上った。
土砂崩れによる道路寸断で7世帯14人が一時孤立した出雲市佐田町朝原は、停電や断水状態だった集落の3世帯6人を島根県の防災ヘリコプターと県警ヘリが救助。助けられた男性(83)は「自宅は床下浸水して不安だった。助けに来てくれて感謝している」と話した。別の集落の4世帯8人も復旧工事により徒歩で往来できるようになり、市内の孤立状態は解消された。
島根県美郷町都賀行の日平地区の5世帯9人と、同町浜原の高山地区4世帯7人は一時孤立したが、復旧工事が進み、ともに孤立が解消された。
JR因美線は特急、普通計14本で運休や部分運休、遅れが発生。木次線の普通列車は終日運休し、約200人に影響が出た。14日は始発から通常通り運行する予定。













