夏祭りを楽しむ子どもたち=出雲市大社町宇龍、日御碕コミュニティセンター
夏祭りを楽しむ子どもたち=出雲市大社町宇龍、日御碕コミュニティセンター

 出雲市大社町日御碕地区の若者有志でつくる「ミサキどっとCome」(安田大輔代表)が10日、日御碕コミュニティセンター(出雲市大社町宇龍)で夏祭りを開いた。市街地への県道が崩落し、不便な生活を強いられてきただけに会場には笑顔の輪が広がった。

 県道の崩落を受け、安田代表(38)が「こんな時だからこそ、少しでも笑顔になってほしい」と予定通り実施した。

 地区住民ら約150人が集まり、「久しぶり」といった声があふれ、笑顔の輪が広がった。子どもたちはカレーライスや唐揚げを食べ、スーパーボールすくいや輪投げを楽しんだ。

 参加した大社小学校2年の渡部遥宙(はると)さん(7)は「友達と遊べて楽しかった」と話し、母真由さん(33)は「久しぶりに同級生と再会でき、地域の人と交流できた」と喜んだ。運営を手伝った同小6年の石飛武琉さん(11)は「夏休みの思い出になった」と笑みを浮かべた。

 安田代表は「県道崩落でストレスがたまっていたと思う。皆さんの笑顔が見られてよかった。災害を通じて住民同士のつながりが強い地区の良さをあらためて実感した」と振り返った。(片山皓平)