出雲市神西沖町の循環器内科「伊藤医院」でこのほど、加齢に伴ってリスクの高まる心不全に関する勉強会があり、市民約20人が医師や理学療法士から予防法などを学んだ。
出雲市は島根県の平均よりも心不全につながりやすい高血圧の人の割合が高いというデータがある。予防につなげようと、同医院が初めて開いた。
伊藤新平院長が心不全について「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と説明した。
心臓の仕組みを示し、県内の80~84歳で2割超、95歳以上で5割超が心不全に該当するとした。予防に向けて心臓に負担をかける塩分の取り過ぎに注意を促し、減塩レシピや減塩でも塩味を感じやすい食べ方などを分かりやすく紹介した。
理学療法士による予防や再発防止に向けた運動講座、味覚チェックや減塩食の試食もあり、参加者は興味深そうに体験していた。減塩食を食べた女性(54)は「十分おいしかった。自宅でも実践したい」と話した。
(佐野卓矢)